ロンドン自然史博物館ー動く恐竜T-Rexに会える!荘厳な建物はそれだけで一見の価値あり

いくつか作成したイギリスの観光アトラクションの音声ガイドアプリのうち、ロンドンにある自然史博物館のスクリプトです。

ありとあらゆる動植物の生態、鉱物や惑星に至るまで自然界のすべてが凝縮された空間

ロンドン各所に点在する入場無料の大型博物館のひとつ。館内には動物・海洋生物の剥製やモデル、生物の進化の歴史、昆虫の生態など自然界のあらゆる動植物や鉱物にまつわる数百点に及ぶ展示品が常設展示されている。有料の特別展で開催される写真展などのイベントも見もの。美しい建物と前庭は写真撮影にも絶好のスポットである。


1.自然史博物館の歴史

自然史博物館の成り立ちについて

今日は、イギリス国内だけでなく世界的にも有名なここ自然史博物館をご案内します。(敷地内に入り、中庭を歩きながら)入館する前に、まずはこの華麗な建物の歴史をご紹介したいと思います。

自然史博物館の設立はもともとあの大英博物館の一部としてスタートしました。アイルランドの医師、スローン卿が英国政府に膨大な数のコレクションを遺贈した際、自然史関係の標本や資料を収蔵する場所が必要になりました。そこでサウスケンジントンで1862年に開催された万国博覧会の跡地が購入され、約20年後に自然史博物館が誕生しました。それまでは大英博物館の分館扱いだったのが、独自の評議委員会を持つ独立した博物館となったのは1963年、正式名称が現在のナチュラル・ヒストリー・ミュージアムに改称されたのは1992年のことでした。

では、中へ入ってみましょう。入館前に、簡単な荷物検査があるので、バッグを開いて係員に見せましょう。立派な外観もさることながら、入ってすぐの中央ホールは圧巻の美しさです。(1分)


2.ヒンツェホール

博物館の顔ともいえる目玉展示品のリニューアル

中央ホールとなるヒンツェホールには過去35年間にわたって大型の草食恐竜ディプロドクスの模型が飾られています。ディッピーの愛称で親しまれてきた、この博物館の顔ともいえる存在です。それが2017年夏にリニューアル。新しい顔となるのは1891年、アイルランドの海岸に打ち上げらた怪我をした子クジラのスケルトンです。科学とテクノロジーの分野において目覚しい発達を遂げる現代の地球で、自然といかに共存していくかは私たちの大きな課題です。そんな深いテーマをもとにこの博物館は生まれ変わろうとしています。その大きな変化の一環としてディッピーから子クジラへのリニューアルが決定されました。ちなみに、子クジラにはまだ愛称はないそうです。

(*2017年夏以降)

中央ホールとなるヒンツェホールには過去35年間にわたって大型の草食恐竜ディプロドクスの模型が飾られていました。この恐竜はディッピーの愛称で親しまれてきたのですが、2017年夏にリニューアルされ、アイルランドの海岸に打ち上げらた怪我をした子クジラのスケルトンが新しい顔となりました。科学とテクノロジーの分野において目覚しい発達を遂げる現代の地球で、自然といかに共存していくかは私たちの大きな課題です。そんな深いテーマをもとにこの博物館は生まれ変わろうとしています。その大きな変化の一環としてディッピーから子クジラへのリニューアルが決定されました。


3.ブルーゾーン

館内の4つのゾーンの紹介。恐竜・哺乳類のエリア

この博物館はブルーゾーン、オレンジゾーン、グリーンゾーン、レッドゾーンの4つのエリアに分かれています。カフェやショップなどの施設も充実しているので丸一日楽しめます。

ますはブルーゾーンを見学しましょう。入り口を入ってすぐ左手の通路を進んでください。恐竜コーナーの入り口が見えてきます。(20秒)ここではまるで映画の特撮に出てきそうなリアルな恐竜たちがそこかしこに展示されています。2階の空中歩道をまっすぐ行くとつきあたり迫力満点のT-Rex(ティーレックス)が登場します。世界的にも有名なこの博物館の目玉展示です。(エリア内見学)恐竜コーナーの出口の少し手前、左手には小さな恐竜が眠っています。近づいてみてください。寝ています。寝息までたてて、ときどきぴくっと動く姿はまるで本物のようでとてもかわいいですよね。

恐竜コーナーを出ると、手前に恐竜ショップがあります。その右手にある人類生物学のコーナーを見てみましょう。(エリア内見学)もとの通路に戻ったら右に曲がりましょう。恐竜ショップを越えると右手にたくさんの剥製がある哺乳類コーナーがあります。(エリア内見学)もとの通路に戻ると、その隣には特別展が開催されるジャーウッド・ギャラリーがあります。有料ですが、毎年開催される野生動物の写真コンテストは一見の価値ありですよ。ではさらに進んでオレンジゾーンへ向かいます。(20秒)


4.オレンジゾーン

ダーウィンセンターと野生生物公園の紹介

このエリアには生物の起源をテーマとしたダーウィンセンターと、野生生物公園があります。まずは中庭へ出て公園を見学しましょう。4月から10月限定公開の野生生物公園ではさまざまな木々や昆虫、鳥類などの生体展示と草を食む羊が見られます。イングランドには蚊がいないので、夏の夕方の散策にも最適な場所です。1995年の開園以来2600種もの生物が確認されているそうです。何種類の生き物がいるのか、数えてみるのも面白いかもしれませんね。(エリア内見学)

さて次は建物内に戻ってダーウィンセンターの見学をしましょう。(20秒)(エリア内見学)では再びブルーゾーンに戻って、哺乳類コーナーを見てみましょう。(20秒)


5.ブルーゾーン2

世界一大きな哺乳類シロナガスクジラとパンダのチーチー

哺乳類コーナーではマンモスなどの絶滅してしまった動物や、世界各地に生息する珍しい動物の剥製や模型が展示されています。展示室中央に設置されているシロナガスクジラの模型はなんと実物大。周りに置かれている象などの大型生物と比べるといかに大きいかがわかります。イルカの泳ぎ方の秘密、人魚伝説のもとになった海の生き物、一角獣の頭蓋骨など動物園や水族館では見られない興味深い知識がたっぷり学べます。(エリア内見学)哺乳類コーナーを出たら左に進んで、さらにつきあたりを左、無脊椎動物コーナーを見てみましょう。(エリア内見学)その手前には爬虫類コーナーがあります。(エリア内見学)爬虫類コーナーとホールの階段裏の間にはセントラルカフェが位置しています。このあたりで一休みしてコーヒーはどうですか?カフェ内にはイギリスで最も有名なパンダ、チーチーの剥製があります。チーチーは世界野生生物基金のロゴのモデルとなったパンダなんですよ。では、カフェのアーチをくぐって再び中央ホールへ戻りましょう。(20秒)


6.グリーンゾーン

見て触れて学習する

中央ホールに出たら、左手にある最初の通路に入ると、左手に昆虫コーナー、右手にミュージアムショップ、そしてさらに進むと左手にレストラン「ティーレックス・グリル」があります。(エリア内見学)レストランの前にあるエレベーターで地下に降りてみましょう。(30秒)インベスティゲート、調査・研究コーナーでは、動物・植物・鉱物などの標本を実際に手で触ることができます。顕微鏡や装置などを使って自分で調べることが出来るのがうれしいですね。ピクニックゾーンでは持参したお弁当や売店で買ったものを食べることができます。(エリア内見学)

2階に上がってドードーの剥製などが展示されているカドーガンギャラリーを見学しましょう(エリア内見学)1階に戻りましょう。(30秒)さらに進むと右手に海生爬虫類の化石があります。つきあたりを左に曲がると鳥類のコーナーがあります。(エリア内見学)つきあたりを右に曲がると最後のゾーン、レッドゾーンに入ります。


7.レッドゾーン

レッドゾーンはもともと地質学博物館のあった場所なので、地質学関係の展示が多く見られます。内装も近代的で、この博物館のほかのゾーンとは違う雰囲気ですね。まずはラスティング・インプレッションのコーナーです。(エリア内見学)左手にはベーカリーとレストランがあります。おいしそうなサンドイッチやケーキが並んでいます。では右手へ向かってみましょう。(10秒)ショップを抜けると人類の進化のコーナーがあります。(エリア内見学)その先にあるのはアースホール、大きな地球をくぐって3階へ上るエレベーターは独特の雰囲気を醸し出しています。このエレベーターを背景に写真撮影もおすすめです。(30秒)

このフロアには地球の成り立ちや地殻・地形などを紹介するコーナーがあります。(エリア内見学)地震体験コーナーがみえてきました。阪神淡路大震災をモデルにしています。日本のコンビニそっくりですよね。店内に入ったらフロアの装置が作動するまで待ちましょう。地震を体験したことのない観光客のみなさんの驚きぶりも見ものです。では階段で2階に下りましょう。(30秒)このフロアにはふたつのコーナーがあります。まずは左手、地球の成り立ちなど、さまざまな惑星を紹介するコーナーをみてみましょう。(エリア内見学)さて次はさまざまな鉱石を展示する地球の宝物庫を覗いてみましょう。ダイアモンドにルビーにサファイア、女性には特に楽しいきらきらした展示品がいっぱいです。(エリア内見学)

これで館内すべてのエリアを制覇しました。お疲れ様です。


8.ダイノー・スノア

博物館でのお泊り会

ところでここ自然史博物館では映画「ナイトミュージアム」さながらに夜の博物館を楽しめる面白いイベントを開催しています。その名もダイノー・スノア。恐竜という意味のダイナソー、いびきをかくという意味のスノアをかけあわせた名前のこのイベントではなんと、博物館に一泊できちゃうんです。まずはウェルカムドリンク、そしてサイエンスショーやスタンダップコメディーなどさまざまなライブショーに加えてフルコースディナーと朝食まで提供されます。参加者みんなで寝袋を並べて大ホールで寝るなんて、他では絶対できない楽しい経験ですよね。ちなみに参加費用は2017年1月現在180ポンド、朝食つきのキッズ向けバージョンは60ポンドです。

自然史博物館の見学は楽しんでいただけましたか?時間に余裕があれば科学博物館、ヴィクトリア&アルバート博物館もおすすめです。どちらも自然史博物館同様無料なので、ぜひ訪れてみてくださいね。